堀内伝建地区現地研修会に参加しました

6月11日、堀内伝建地区現地研修会が開催されました。

堀内のおたからに関する知識と興味をより深めるべく、文化遺産活用事業スタッフYが参加してきました。

研修開始の前に、萩博物館の講座室にて本日の研修内容についての説明がありました。
今回の研修は外堀と堀内本町筋を中心に、水路や土塀・石垣などを観察して堀内の成り立ちを探ることが目的です。

まずは外堀と新堀川を見て歩きました。


ちなみに、Yは諸事情により外堀の散策の終盤から研修に参加しています。

外堀から堀内に入り、次は大馬場筋を散策しました。

「ここは城下町絵図のどこでしょう?」
古地図を見ながら現在地の江戸時代の様子を説明していただきました。
当時の町割りが現代まで残っていることが改めてよく分かります。


ちなみに上の写真の場所は粟屋家の屋敷の東側に当たるとのこと。

萩博物館の端にある大野毛利家の隅矢倉まで来ました。


藩主が参勤交代で萩に戻ってきた際、悴ヶ坂で駕籠から馬に乗り換えて城下を通り、ここで再び駕籠に乗り換えて城に入って行った、とのこと。

ここから本町筋へと入ります。


江戸時代の道幅は現在よりも広かったそうです。
その証拠に、とあるお宅の生垣から中を覗くと昔の道幅を示す石垣をみることができます。



脇道に見られる、途中から不自然に形の変わる石垣。
この石垣の切れ目からも江戸時代の道幅を知ることができます。

もともと広かった道をなぜ狭くしたのか?
その理由は明治以降に屋敷の中にナツミカン畑やクワ畑を作るためだったそうです。


本町筋にも途中で形の変わる石垣が見られます。


こちらは江戸時代に屋敷の門が建っていた名残なのだそうです。


萩高校前まで歩いてUターン、萩博物館に戻って解散しました。

1時間と少しの研修でしたが、普段何気なく目にしている堀や石垣にも、江戸時代の城下町の様子や、明治以降の町の変化を知るヒントが残されているのだと気づかされました。